高橋工務店

日光杉

栃木県上賀郡の山岳地帯とその山麓周辺の日光市、今市市、鹿沼市、粟野町一帯の日光林業地帯として有名なスギ人工林が産地となっています。 これらの地方でスギの民間植林が行われるようになったのは、文政年間(1818~1829年)頃からであり、当時の植林木が現在まで伐採されないで残っていたとしても、樹齢は180年にも満たず、銘木の原木としては若いと言わなければなりません。 銘木としての日光杉の原木は日光杉並木および二荒山神社、輪王寺、東照宮境内の老杉から供給されます。いずれも樹齢300年以上を経ている大径木で、このうち量的な供給が最も多いのは杉並木のスギ(並木杉という)であり、質の上で優良とされるのは、二荒山神社杉です。 日光杉は500~700年の樹齢のものでも特徴的な杢目がでることはほとんどありませんが、柾目材としては年輪が細かく通直であり、色彩は薄ピンク色を呈して美麗です。 座敷の柱・鴨居・長押・天井板などに賞用され、銘木の大衆化が進むにつれて、ツキ板としての利用が多くなったことは他の銘木と同様です。500年を超える古杉は、大部分は二荒山神社の境内にあり、国立公園区域にも含まれているため、枯損あるいは落雷などの被害がないかぎり、市場への供給はありません。 ただ東照宮所有の並木杉は山内木よりも老衰度は激しく、毎年平均して50~100本の枯損が生じ、少量ながら相当長期間永続的に供給されるとみられています。

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